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| 2002年8月2日 Fri | 土用、雷雨、空蝉、抜け殻 |
 セッパつまった金曜日。１日おくれのうなぎを食べて出社する。出来上がったシステムの検証結果が今晩中に上がってくるはずなので、それまでに、まだ出来ていない部分を片付けつつ、重大なエラーが出ていないかを気にする。この調子だと、土曜あるいは日曜まで出れば、なんとかリリースできるようになるだろうもくろむ。午後４時。雷雲とともに豪雨。都心のかなり近いところに何発も雷が落ちる。と、思ったら、ホスト（大型コンピュータ）が２機とも停止。瞬間的な電圧低下があった模様。復旧までに時間がかかるが大事には至らない模様。 午後９時。夕ご飯を食べ終わった後、上司より伝達。システムの運用開始を１カ月延期するとのこと。……。 とりあえず、今週の土日は休みでよし。あきらめていたお盆休みは復活。 ２階に上がって梯子をはずされたような、なんだか呆けた感じ。 今まで、「終わった〜！」っていう開放感と安堵感はなんどか感じたことがあったし、１週間の延期で「助かった〜」というのはあったけれど、１ヶ月も「延びた」という経験ははじめてだ。マラソンを走っている途中にゴールが50km地点になったような。 もっとありていに言えば、「かんらんさい」が１月延びたって言えば、分かる人には分かるだろうか。 |
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| 2002年8月3日 Sat | #085 深紅 |
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土日月は17時までの図書館。貸し出し終了の３分前に飛び込んで、中身も見ずにメクラドリで、４冊つかんで借りてきた。 全部読むか読まないかはまだ未定。中身もどんなもんだか。 しかし、野沢尚はどうしてこんなにツラいんだろう。 一家惨殺事件の生き残りの被害者の心理なんて、ぜっ〜〜〜たいに計り知れないものだ。だからこそ、こうした小説の意義というものがあるのだが、そのココロがどんどんフカミにはまっていく。そのあたりから、主人公の心理描写が乖離していき、読者である私にはとうてい理解しがたいところへ飛んでしまう。犯罪被害者の心情なんて、外部からいかに推し量っても分かりえるものではないということか。無論、被害者心理も一様ではないから、フィクションとしてしまえばよいのかもしれないが。こういう小説ってどうなの？と思った次第。 野沢尚 深紅 講談社 2000.12 |
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| 2002年8月3日 Sat | リメンバー・ミー |
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ものすごく久しぶりにDVDを見る。 1979年の女学生と2000年の男子学生とが、無線機を通じて交信できてしまうところから、物語が始まる。 この20年間の差というのは、日本での20年の差よりも、韓国での20年の差のほうがとてつもなく大きい気がする。 1979年の韓国は、まだ夜間外出禁止令が残っていたし（「"通行禁止"の時間」という言葉で分かる）、79年では金大中が逮捕されてニュースになるが、2000年の男は「14年後に大統領になるって書いてあるか」と問うてしまう。79年の大学内では、学生運動デモが行わるなど民主化運動が過激な頃、それも劇中で朴チョンヒ大統領が死亡して独裁時代が終わりを告げる。 そうした、激動の20年を経た韓国だからこそ、この設定が生きるのだろうと思った。 今でなら、アマチュア無線などではなく、インターネットだったりするのかと思ったが、79年にネットはないか。 きっかり20年ではなく、21年程度というところが、ミソかもしれない。 ちなみに私は、79年９月に横浜に来た。どうでもいいが。 リメンバー・ミー （2000年韓国 韓国タイトル「同感」） |
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| 2002年8月4日 Sun | （無題） |
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・朝は起きれず、午後から妹と病院。 親父に、プロジェクトが延期になったことを話す。「そんなことあった？」と聞くと、「（すぐに）京都行った」って言った。 （これだけで諒解したのだけれど、説明不要なのは親子だからだといまさらながらに解る。要は、延期になったその日から休みを取って、新幹線で京都へ１泊旅行に行ったことがあったらしい。シーズンオフで平日の京都は空いていたという話を聞いたことがあった） ・どうでもいいことだけど、小田和正に「my home town」という歌があることを知る。「♪できたばかりの根岸線で」という歌詞があることを知った。ちょっとびっくり。 ・車を直した写真を掲載。７月２７日を参照。 ・追記 「親心知らぬ子供は介護せず」ならば 「子を持ってはじめてわかる親心」なので 「孫できる前に介護の身となるな」。 案外、真理かも。 |
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| 2002年8月5日 Mon | #086 日本にも夢はあるはず |
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年始に、上大岡の八重洲BCで探してもらったシリーズの最新刊。 ついに、野口先生も退官されましたか。 書名に挙げられているように、もうすこし「夢」を与える処方箋が書かれていればと思うのは、期待しすぎなのだろうか。 野口悠紀雄 日本にも夢はあるはず 「超」整理日誌 ７ ダイヤモンド社 2002.8 |
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| 2002年8月5日 Mon | #087 花火百華 |
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結局、今年は花火を見ずに終わってしまうなあ。 小野里公成 花火百華 (丸善ライブラリー ３２１) 2000.6 |
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| 2002年8月6日 Tue | #088 闇色のソプラノ |
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最初からはどこへころぶかわからぬ話。旧い記憶。不思議な町の不思議な云われ。 無理をして読み進めていくころに、ようやく謎解きが始まって、がぜんおもしろくなる。 二重三重のひっくり返し。 こういうの、本格っていわないんですか？ どうなんでしょ。 期待せずに読み始めた割に、おもしろく読めたので、印象はマル。 今年の10冊に入れてもいいかも。 北森鴻 闇色のソプラノ 立風書房 1998.9 |
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| 2002年8月8日 Thu | #089 閉ざされた夏 |
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若竹七海はよいと思う。 ただ、私は読書の中での論理的な謎解きを好まない。文字による空間想像力が劣っているというのもあるが、それよりも、本を読みながら理詰めでモノを考えるのは苦手だ。 だから密室モノに代表されるような「本格」なミステリは、その謎の部分をすっとばして読んでしまう。 （注：この本が密室ものを題材にしているというわけではない） 若竹七海はそのへんのところをしっかり構成して書いているのだが、残念ながら、私はそこんところを飛ばしてしまう。 それでも、ココロに残るものがあるというのだから、その「物語」の部分が気に入っているということだろう。 若竹七海 閉ざされた夏 講談社 １９９３．１ 文庫 1998.7 |
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| 2002年8月9日 Fri | #090 八月の博物館 |
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よいと思う。 ２年前の夏。ｂｋ１がサービスをスタートしたときに、予約特典が付いた初めての商品だったので、プログラム上だか運用上だかで特別対応をした記憶がある。そんなわけで、私のアタマに書名だけがしっかりと記憶されていて、先日の図書館でメクラツカミした４分の４。 下のリンクを見ればわかるように、前評判の割に相当にコキおろされているようだが、私はよいと思う。 物語の物語。それは、そう、あの「はてしない物語」に通じるものがあるのだが、そんなことはどうでもよい。 しっかりと楽しめて、明日からの夏休みへ、新しい扉を開けてくれるようなそんな気分をくれたのだから。 瀬名秀明〔著〕 八月の博物館 角川書店 2000.10 ↑たずさわるになってようやく知ったのだが、当社のMARC（書誌DBのこと）の中で、カッコ〔〕でくくられているのは、推測を表す。 瀬名秀明〔著〕というのは、書物の中（奥付）に「著者」と記されていないことを示す。ホントだ。わざとか？ あきらめていたのに、おもいがけず明日から夏休みとなってしまう。連続して９日間。 夏休み前の最後の仕事の日というのは、そう、期末試験の最後の１時間に似ていると思った。 あと、数十分で私の夏休みが始まる…。 あの頃と違うのは、すべてを休みの前に整えておかなければならないこと。 休みの間止めなければならないプログラムはどれか。その自動実行のスケジュールは修正したか。 やりのこした作業はないか。などなど。 メールを整理して、机の上を整頓して、ディスプレイを消して。そうそう。会社用の携帯の電源ケーブルを忘れずに。 では、夏休みへ。 |
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| 2002年8月9日 Fri | （雑感） |
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・「原爆忌」は秋の季語だそうな。でも立秋をはさんで、広島は夏で長崎は秋。だということをどっかで読んだ。 長らく、日本の夏は８月15日に節目があると思っていたが、立秋という節目のほうが古来からあることに思い至る。 「暦の上ではもう秋」と言うときの「暦の上」という言葉。もっともよく使われるのがこのシーズンではなかろうか。 ・湘南新宿ラインの与えたインパクトはものすごいと思う。横浜の鉄道史（というと大げさだが）をふりかえってみて、どのくらいのインパクトか想像してみた。10年来のインパクトか。それとも20年来のインパクトか。 ここに、横浜の交通の歴史 というページがあった。根岸線開通や市営地下鉄開通と同じくらいだろうか。とすれば、20年来とするのがよさそうか。 二十数年前の、横須賀線の東海道線からの分離運転以来のインパクト、とするのが私見。 横浜に来たのが1979年９月。分離運転は80年10月から。とすれば、戸塚に止らない東海道線とかを見たことがあるはずなのだが、記憶にない。親父に聞けば…と思うことしばし。 ・ついでに、上記の上位のページに、PT調査の結果や、発生源単位、OD表などが載っているのを発見！。つうか「発生源単位」とか「発生集中交通量」とか、すげ〜懐かしい響き。これは何かに使えそう。むふふ。 |
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| 2002年8月10日 Sat | リベラ・メ (夏休み第１日） |
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「リベラ・メ」とは「我を救いたまえ」というラテン語だそうだが、映画の大筋は、韓国版「バックドラフト」ともいえる火災アクション。 炎は生きている。綿密に計算し尽くされた放火。一瞬の爆発的火災を起こして瞬時に人間を焼死させる…というのは、どこかで見たような読んだような記憶があるのだが、どこだったっけ？ 映画は、釜山を舞台に、実際のビルや建物を炎上させて撮影されたとあって、その迫力は並ではない。「ユリョン」で自滅する原潜の機関士役を務めたチェ・ミンスが、サイキックな放火魔に立ち向かう消防士の役で、これがいい。 そんなわけで、溜まっているDVDの消費から始まる無為な夏休み。首相にならって無為に過ごすことを誓う第一日。１日の大半を寝て過ごす。 ・リベラ・メ 2000年韓国 2001年日本公開 ところが、夕方会社から電話。本日は工場が停電。そのための準備は整えたものの、停電の時間が予想外に延びた模様。対応を聞かれる。状況は悪くなく、問題ないと答える。そんな土曜日。 |
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| 2002年8月11日 Sun | （第２日） |
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・午前中教会 ・図書館で夏休みむけに本をたくさん借りておく ・夕方、母と車で買い物。母親と食料品などの買い物に出ると、家族が二人になってしまったことを、あらためて思わされる ・部屋の片付けをはじめてみる 購読しながらも、封も開けてない雑誌がたくさん…。こういうのを片っ端から読んで捨てるのも、夏休みの過ごし方として有意義か。 フローと認める文庫本を30冊ほどまとめる。明日売りに行こう。 ・今年は蝉が多い年なのかもしれぬ。先日は抜け殻をたくさん見たが、死骸もたくさん見る。蝉時雨という言葉があるが、アブラゼミの音が、何百とあつまると、ぐわんぐわんと耳鳴りになる。 とはいえ、夕方になると、ヒグラシの声も聞いた。暑い暑い夏も永遠でないことを想う。 |
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| 2002年8月12日 Mon | （第３日） |
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朝から、母を病院へ送る。私は県税事務所へ。磯子から戸塚へ抜けるのに、一号を使おうと思った私が浅はかでした。渋滞にはまる。 今日が普通の月曜なのか、お盆休みなのかは定かではない。日中の幹線道路なんてそんなものだろうか。 先週行けずにいた、自動車税の減免手続きへ。戸塚のあんなところに県税事務所があるなんて知らなかった。 書類はすべてそろっていたものの、ハンコを忘れた。出直し。 久しぶりの平日の休みということで、検眼を兼ねて眼鏡を作り直す。いつもの眼鏡屋さんは、眼科併設で、何度行ってもそのシステムのすばらしさに驚かされる。働いている人の多いことなんの。１階の眼鏡売り場の受付と、２階の眼科の受付との案内誘導もスムースだ。視力検査のブース椅子が20近くあるし、眼科医も数人いて、相当な混雑の割には早く検眼が終わる。視力は昨年と変わらず。多少結膜炎の可能性があるといわれたた程度。その後のフレーム選びに迷う。 いったん帰って、ハンコを忘れずに戸塚の県税事務所。その後港南台で眼鏡を受け取って、下永谷のブックオフで文庫を売却。こうして車で右往左往していると、横浜に住んでいるんだなって思う。 17時前に磯子の病院。小一時間ほどいて母と帰る。 |
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| 2002年8月12日 Mon | 自動車税減免手続 その他 |
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身障者１級の場合には、同居の人が「もっぱら」その身障者を同乗させるのに用いる自動車に対して、その自動車税が減免（無料）される。 で、そのときの「もっぱら」とはどういうことか。それは、区役所（の福祉サービス課）がそれを認める証明書（これを通称「もっぱら証明」と呼ぶそうな。紙には単に「証明書」と書かれていた）を出してくれるので、それでよいのだそうだ。ん？ （もっぱら＝専らです） 他に必要なのは、車の車検証。それから車の所有者と本人が同居かどうかを証明するために住民票。運転者の免許証。それと身障者手帳。 区のサービス課で、手続きに必要な書類という紙を貰ったので、それを頼りに県税事務所までたどり着いたのだが、紙には「印鑑」って書いてないぢゃないか〜、と思ってみるが、後の祭り。 用紙にたくさん記入してオシマイ。８月に申請したので、９月分より免除となる。本年度分はすでに払っているので、月割りにして差額分を返金してくれるそうだ。そのための本人名義の銀行口座も書いて出した。７月中に申請すれば、１ヶ月分安くなったわけだが、その旨もサービス課から言われていたのに、忙しくていけなかったので仕方が無い。 来年度からは自動車税の納付書そのものも送られてこないということだ。 さて、思いもかけず、多くの方々がこのページを見てくださっているようで、特に、身内や親戚の方々も読んでくださっているとか。こちらもそれぞれにこまごまと近況をご報告するのは気が引けるし（大変というのもあるが）、かといって心配してくださる方々に何もお伝えしないのは申し訳ないし、と思っていたので、こうした形で伝わっているということがわかってありがたい。なかなかよい方法かもしれませんね。 申込・申請が受理されて、あき待ちとなっている老健施設（←単語登録）は、小山台の「あおぞら」と、南戸塚の「ヒューマンライフケア」。「あおぞら」の方が近く「ヒューマン」は交通の便が悪く遠いのだが、「ヒューマン」はリハビリ加算（保健点数の）があるだけに、他に比べ少しはリハビリが充実しているのと、「あおぞら」では認められなかったパソコン利用が「ヒューマン」で認められたということもあって、第一候補は「ヒューマン」に傾いている。なお「ヒューマン」は２〜３カ月待ちとことである。 で、８月８日に現在の病院に隣接する老健の面接も済ませた。隣の老健は、主にこの病院を退院した患者を対象としたもので、先（帰宅）が決まっている人に限って入所が出来るという。 （余談だが、脳血管疾患専門の病院にこうした施設を隣接させるという仕組はえらい。治療を終了した（＝医療行為を必要としない）患者を受け入れ先が決まらないという理由から入院させておくというのは、ベッド数も無駄だしそれを負担する健康保険費も無駄だ。かといって、リハビリに重点を置き日常生活復帰まで面倒を見るという姿勢の病院が、そうした患者を放り出すのも本末転倒だ。この一点だけとってみても、横浜市政を高く評価したいと思うのである） その面接の結果も受理されたようで、今月中に隣の老健へ移ることになるらしい。９月９日まで入院していれば120日の入院保険にかかる証明が１つで済むのに、なんて思うがそれは望めそうに無い。 隣の老健に移る時が「退院」の日。ふつう退院といえば、おめでたいことだけれども、ちっともおめでたくない。 私は５日以来で親父に会ってきた。リハビリも、先月くらいは平行棒の歩行程度だったが、先日補装具（麻痺の左足に付けて支えるためにつける）を作ってもらい、補装具をつけての歩行訓練に入ったところという。また、OTでは、車椅子からの寝起きに加え、服の脱ぎ着も練習している様子。今日は洋服から寝巻に着替えて横になった。 （補装具を作ってくださった業者さんは、大船駅の手前で電車から見えるあの義肢店だった。なお、補装具は健康保険対象だが、実費負担で還付。国民保健の場合は区保健係で払い戻し手続きをする。） 本人は、いたってマイペース。というか、行動に一貫性がない。これは障害。歯を磨き終わって口をゆすいだ後に、うがい容器の上にある歯ブラシを見て、水を口に含んだまま、また歯ブラシを口に入れたりする。どうも思いつきでしか行動できないようだ。看護婦に尿器をあててもらっている最中に、テレビを見たりするらしい。 ただ、悲観的な様子はまったくうかがえない。もともとそういう人だったとも言えるし、病識が無いのがこの病気の特長ともいえるのだが、ありのままを受け入れて、なにも感じていないような気がする。昔からそうだった。そうだった。 特に、身の回りのことを自分でしようとは全く思っていない様子。母が言うから自分で脱ぎ着するわけで、いなければすべてを看護婦任せにしてしまうのかも。それでよいのか悪いのか。ん〜。 だから、家に帰れないことを嘆いているという感じでもない。周りにいろいろな人がいて、そのほうがよいのかもと何度も思う。 同じ病室には、同じ病気の患者さんがいるのだが、それも多くが入れ替わった。また、病状もさまざまで、父のように言っても聞かなかったり、言うとおりに出来ないかと思えば、麻痺はそうでもない代わりに発語ができず、意思疎通もままならない方もいる。それぞれさまざまと思う。 ところで、見舞人が帰るときに言う挨拶は「おつかれさまでした」らしい。なんと言えばいいかわからず、苦肉の策の感が否めないが、どうやらそれは病院の文化らしい。駐車場の係員にも言われたし。そういえば、お金を払った時に言われる言葉はふつうは「ありがとうございました」なのに、病院や薬局だけ「お大事に」だなあ、とも思う。 長々と書きすぎた。ところで、留守電を聞いてみると、15日に隣の老健に入所が決まったという。 |
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| 2002年8月13日 Tue | #091 ｉｎ・ｐｏｃｋｅｔ ８月号 |
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森博嗣と土屋賢ニの対談ふたたび。今回の森博嗣は案外マトモ。 しかし、先月号を買いそびれたのはイタイ。黒田福美さんだったのに。 Ｉｎ・ｐｏｃｋｅｔ ２００２年８月号 |
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| 2002年8月13日 Tue | #092 理由 |
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文庫落ちでようやく読みました。 これは「火車」です。一家惨殺事件はいかにしておこったか、という謎解きは、競売物件の占有屋という背景をふまえれば、「火車」と似ています。しかし、「火車」は、ある一人の背景を追うのに対し、「理由」では、事件に関わることになった多くの人を書き起こしています。 日本の社会に対して、家族というものや、さまざまな人の人生を通して、いろいろなことを考えさせてくれます。 そういうことができるのは、フィクションだけなんだと思わされました。 日本の政治も経済もダメダメだけど、日本にはフィクションがある。宮部がいる。 宮部みゆき著 理由 (朝日文庫) 理由 朝日新聞社 1998.6 |
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| 2002年8月13日 Tue | #093 勝ち組ＳＥ・負け組ＳＥ |
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いちおうね。なんつうか、職業柄目を通しておこうと思って。 言わんしているところはしごくもっとも。思いがけないことが書いてあるわけでなく、ちょっとほっとする。 本書でいうＳＥとは、プログラマをはじめとする、コンピュータシステム全般にたずさわる職として書かれている。 質を問わずに、大量にＳＥとして投入されているのは事実。自分はソフトウェア会社に入ったわけではないので、ＳＥの良し悪しがわからなかったが、ごく最近、その違いがわかるようになってきた。 大量投入されたＳＥは、いずれ淘汰の時代を迎えるのも事実。その点のところを書いたということは評価したい。 著者は、実際に金融系の大きなシステム開発に従事したようだが、現在はその職を離れて、ライターらしい。 勝ち組ＳＥになるココロ構えを書いた本人が、現在はＳＥでないというのは？ と思ってしまうのは、うがちすぎだろうか。 岩脇 一喜著 勝ち組ＳＥ・負け組ＳＥ (新書ｙ)洋泉社 2001.12 |
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| 2002年8月13日 Tue | #094 ウランバーナの森 |
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「最悪」、「邪魔」の奥田英朗のデビュー作。 どんな内容かと思えば、ジョン・レノンが隠遁先の軽井沢で便秘に悩まされるという話。 折りしも今日は、お盆の入り。タイムリーではありました。 奥田英朗著 ウランバーナの森 講談社 1997.8 講談社文庫 2000.8 |
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| 2002年8月13日 Tue | （第４日） |
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終日、本を読むか、寝ているか。 15日に老健に入所が決まったので、同日に退院が決定。入院より144日で「治療」は終わって「介護」ということになる。 結局、明日も明後日も病院へ行くことになったわけで、なんだ、結局夏休みはそれかよって感じ。 |
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| 2002年8月14日 Wed | #095 メロス・レヴェル |
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「そして粛清の扉を」の黒武洋、受賞後第一作。 黒武洋は背後に何を隠し持っているのか。「そして〜」は教室中の生徒を処刑する女教師の話だったが、ある意味の「社会警告」を発しているのは明らかだ。どちらも、ラストでさらに恐ろしい予感を残して終わるため、その「警告」は表面上だけではなく、さらに奥深いものがあるような気はする。 こうした警告を発して、喚起するのもフィクションの力だが、フィクションにはそれしかないのか？ この国がこの社会が、なんかおかしなことになっているのはみんなわかっている。青少年の凶悪な犯罪が目立っている（増加しているとは言えないという説←小浜逸郎氏もあるが）。マナーやモラルは頽廃し、常識や躾がないがしろにされる傾向は肌で感じる（そうならないようにココロせねば）。少子化は深刻で、将来の社会福祉に不安はある（よね）。この国は戦争の記憶を忘れてしまっている（とはいえ自虐史観は反対だけど）。私たちは（この私たちが誰を指すのかは別問題）現状認識はできている。あえて警告されずとも把握しているつもりだ。いまさら、フィクションのカタチで警告されたとしても、なすすべはない。 問題は、いまどうなっているかというコンセンサスが得られていないということではなく、それに対してどう対処してゆけばよいかということがわからないのだ。「社会派」を目指すフィクションには、現状認識をあらわにするだけでなく、その処方箋を提示してもらいたいと思うのは、私だけだろうか。 黒武 洋著 メロス・レヴェル 幻冬舎 2002.2 |
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| 2002年8月14日 Wed | #096 ＭＡＺＥ |
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こうした謎解きは大歓迎。恩田陸は、書きたいものを書きたいように書いている、という感じがする。 しかし、ｂｋ１でカゴが落ちている（買い物カゴボタンが表示されない状態）のは、どういうこと？ （版元品切や絶版の時にそうなります。まさか…。） 恩田陸著 ＭＡＺＥ 双葉社 2001.2 |
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| 2002年8月14日 Wed | 在院最終日（第５日） |
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いろいろと最後なので、母と二人で一日中病院にいる。 10：30〜ＯＴ（作業療法リハビリ） 担当のＯＴさんもＰＴさんも、若い女性。ＯＴは午前中のことが多いため、私は初めてお会いする。 最後ということで、上肢の診断。曲げてみたりたたいてみたり、ブラシで触ってみたりして、感覚や筋肉の度合いを調べる。麻痺側の左うでも、以前に比べて少しは回復している様子。 その後、病室で、ズボンの脱ぎ着の練習をする。横になったまま膝まで降ろして、体を起こして座った状態で足から抜く。履くときはその逆。尻を上げるのは寝ていないと難しい。手伝うことはほとんどないが、見ていること（そして倒れそうになることを気をつけること）は必要。また、トイレでの乗り移りの練習。病室のトイレは広いが、自宅では更に狭いので、どうするかなど。お礼を述べておしまい。 14:00〜 主治医（神経内科）との面談 面談の前に、手足、眼球などの診断。ＯＴと同じようなことをやる。 先月撮ったＭＲＩを見せていただく。発症当時より、出血痕はだいぶ小さくなっている。その他に、ごく小さな古い出血や梗塞の痕がみられるという。倒れる以前からあったらしい。その程度なら自覚症状は全く無いが、高次脳機能の障害はあっただろうと思われるとのこと。 退院後は、血圧を日に２回乃至１回は計測して、注意すること。塩分をとらない食事をすること。禁煙することなどを言われる。その他には、特に気をつけることはないとのこと。また、心電図は、脳出血発症後の典型的な症例をたどっているとのこと。また、血液検査の結果でアミラーゼが高いのだが原因は不明。今後、頭にとどめておく必要があるとのこと。 15:00〜 ＰＴ（理学療法リハビリ） こちらは以前にお会いしたことがある。補装具をつけて歩く練習。右手で四本足の杖を前に出し、右に重心をかければ自然に左足が前に出る。それから右足をそろえる。どうしても下を向いて前かがみになるが、背筋を伸ばさないと安定せず、倒れそうになる。平行棒での歩行訓練もニ往復。補装具をつける前後に、左足首の伸縮や左膝の伸縮をする。使わない筋肉はちぢんで痛くなり、ほおっておくと少し動かすだけで痛くなるので、動かなくても伸縮はさせないとよくない。あと、入院中は首を動かすことが少なかったので、首を曲げると痛むし、上に向けなくなってしまっている。これは障害ではなく、動かさなかったことによる廃用症候群。左を向くのも痛がる。 あと、担当看護婦さんとか、同室の方々にご挨拶をして、今日のところはとりあえず終わり。 明日は10:30までに入所手続き。 |
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| 2002年8月15日 Thu | 退院〜入所（第６日） |
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10:00 家族そろって病室。荷物をまとめて退院の準備。手にもちきれないので、ワゴンを借りてころがして移る。 老健は、病院とつながっていて、その入口を入る。 まずは事務室で入所手続。病院のケースワーカーさんから、入所契約書等をもらっておくはずだったのだが、お盆でお休みだったり急だったこともあって、その場で渡される。諸注意等を伺って、 設備はまるきし病室と同じ。床がリノリウムではなくてフローリングなところが病院と違うくらい。居室は４人部屋で１階・２階合わせて80人くらいが入所できる。同室の方々は、ほぼ同年代と思われる。 担当看護婦（介護婦？）さんに、日常生活の介護度合を聞かれる。着替やトイレは見守り。食事はエプロン・自立。など。 荷物を棚に入れて、パソコンを置いて、なんてしているうちにお昼の時間。食事が始まる頃に退散。 |
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| 2002年8月15日 Thu | 丹沢 沢涼み |
 帰ってきてから、友人らとともに、丹沢山中へバーベキューへ行って来た。遅い出発に助けられたと思ったら、バーベキューではなくて、キャンプとのこと。河原についてからテントを張り始めてちょっとびっくり。水が冷たく風も涼しく、少しだけ夏を満喫。帰りに、山頂から見下ろす夜景を撮影。 |
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| 2002年8月16日 Fri | #097 イーグル・シューター |
| 水木楊著 イーグル・シューター 日本放送出版協会 2002.4 | |
| 2002年8月16日 Fri | （第７日） |
| 終日、家にいて寝てすごす。 | |
| 2002年8月17日 Sat | （第８日） |
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ひさしぶりに副業にいそしむ。Webデザインなんてチョー久しぶり。 もうすこし余裕があれば、副業もバリバリできそうなものの、休みぐらいしか手が出せない…。むむう。 |
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| 2002年8月18日 Sun | （第９日） |
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・午前中教会 今日はＭ先生の講壇。時節柄、戦争と平和について。お料理の上手な方が、スイトンをつくってもってきてくださった。これも時節柄。こうして、食べるもので往時をココロに刻むというのもよい体験だ。 ・午後老健 パソコンにマウスをつけてあげる。父のために古いノートパソコンをお借りして置いてみた。Ｗｉｎ95＋Word6.0はちと懐かしい。Word6.0って8+3文字しかファイル名不可だったのねん。 では、父のメモから問題です。以下の書籍をさがしましょう。 １冊目）「三浦なんとか（著者）：ほろびのノクターン」 ２冊目）「マンガ家10人：中国の子供」 第１ヒント）テレビやラジオで見聞きしたようなので、いずれも最近の本らしい。 第２ヒント）２冊目は、10人の作者の引揚体験をマンガにしたものらしい。ＴＢＳの朝の番組でランキング紹介されたようだ。 他人のうろおぼえの本を探すというのは、書店員や司書の能力を試すのによい機会だ。書籍業界人の本領発揮か？ 書誌データベースシステム開発担当の沽券にかかわるか？ 私は、１冊目はすぐにわかりました。２冊目はてこずりましたが、わかりました。いずれもbk1で24h在庫でした。忘れないうちにφ(..)メモメモ。コタエはいずれまた。（ブックサービスはすごいなぁ） ・夜 母の実家 家〜鎌倉〜茅ヶ崎 を往復。往きの１３４号は渋滞。台風が近く波が高くて、サーファーが多かった。帰りは土砂降り。明日も雨…。はあ。 |
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| 2002年8月19日 Mon | #098 ｉｎ・ｐｏｃｋｅｔ ７月号 |
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ああよかった。手に入ったよ、先月号。 友人Ｋ氏に頼んで、店売をまわってもらって入手してもらった。今後は買いそびれないようにせねば。 この月は安彦良和と福井晴敏の対談。また、北村鴻の香菜里屋シリーズが入っていてうれしい。 あ、Ｋ氏と飲んでも、今日の電車は遅れませんでした。 Ｉｎ・ｐｏｃｋｅｔ ２００２年７月号 |
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| 2002年8月21日 Wed | #099 劇場としての書店 |
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先日読了したというK氏に借りて読んだ。（「書店という劇場」という書名ではありません＞K氏） 著者は、現ジュンク堂副店長で元劇団員。書店員の仕事、書店員のプロ意識というものを、劇場の役者・演出家になぞらえて説き起こす。 特に、接客（お客様からの問い合わせにいかに答えるか）という点を中心にかかれているが、他にも棚や電算化についても触れる。 一読すれば、「私も一度は書店員になってみたい」と思わせるのに充分だ。 多くの主張がすんなりと耳に通る。ふつうのこと、アタリマエのことを言っているに過ぎないのだが、こうしたアタリマエがなかなか通っていない業界だということも思い知る。 書いている最中に、件のK氏とBitで感想を語りあってしまったので、これにて。 ともあれ業界人必読。つうことで 福嶋聡著 劇場としての書店 新評論 2002.7 |
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| 2002年8月22日 Thu | #100 狐罠 |
| 北森 鴻〔著〕 狐罠 講談社文庫 2000.5 | |
| 2002年8月23日 Fri | 図書館の学校 ９月号 |
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毎月読むものの中で、これほどホネのあるものは無いと思う。 小冊子なのだけど、軽い文庫１冊分の分量はある。 今月は、資料論を軽んじた図書館の行方についての対談（小田氏・小川氏ら）。 （図書館協会の「図書館雑誌」よりもよっぽどホネがあるよ。まったく） 図書館探訪は、新しくなった（図書館建築賞らしい）明大図書館。 図書館系の話はこれくらいで、あとは書籍メディアもりだくさん。 なにがおそろしいって、昨日の「劇場としての書店」は出てくるし、ちょっと気になった「おいしい水」の盛田隆二は出てくるし……。 定価は１冊５００円だが、図書館の学校の購読会員になれば年３０００円で送られてくる。 もっと多くの人に読まれるべしと考えるが、購読会員の数は2000名弱。ありゃりゃ。 ひろめるべし。 なお、９月号はまだｂｋ１のリンクにありません。今日もらったばっかだし。 図書館の学校 http://www.toshokan.or.jp/ 図書館の学校９月号 |
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| 2002年8月26日 Mon | #101 Ａｌｏｎｅ ｔｏｇｅｔｈｅｒ |
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既読だった…。いつ？ 去年？ 本多孝好著 Ａｌｏｎｅ ｔｏｇｅｔｈｅｒ 双葉社 2000.10 |
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| 2002年8月26日 Mon | #102 湾岸ラプソディ |
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ひどい、ひどすぎる。 「湾岸ラプソディ」と聞いて、なぜだかしらないが、竹内まりやの「純愛ラプソディ」を思い出し、それに湾岸がつけば、お台場かはたまた横浜かと思わせて…。 最初の舞台は、冬の札幌。就職を控えた北大生。しばらくして出てくるのは小樽。いつになったら湾岸か…。 つらい、つらすぎる。どこまでも堕ちる、いや堕ちるのではないか。どこまでも逃げる。いや逃げたわけではない。 ちっとも湾岸ラプソディぢゃない。盛田隆二ってそういう作家なのか。 ひどい、ひどすぎる。 ラプソディ：一九世紀にヨーロッパで数多く作曲された自由で幻想的な楽曲。狂詩曲。 盛田隆二著 湾岸ラプソディ 角川書店 1999.4 |
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| 2002年8月27日 Tue | #103 日本国債 上 |
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毎月、数億円も発行される国債。その引き受けは、大手金融機関集団が毎回判で押したように買い取るから成り立っている。いうなれば、薄氷を踏むようなのであり、ある日突然その引き受けを一斉にボイコットしたら、前代未聞の「不達」がおこり、氷は割れる。 上巻は、その始まりだけ。でも、前半でこれだけ冗長だと、後半も推して知るべし。 この人、着想はよいのだけれど、小説としてはイマニ。優秀なゴーストライターでもつけばいいのに。 日本国債 上 幸田真音著 講談社 2000.11 |
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| 2002年8月27日 Tue | #104 日本国債 下 |
| 幸田真音著 日本国債 下 講談社 2000.11 | |
| 2002年8月28日 Wed | #105 イツロベ |
| 藤木稟著 イツロベ 講談社 1999.7 | |
| 2002年8月29日 Thu | #106 日本経済企業からの革命 |
| 野口 悠紀雄著 日本経済企業からの革命 大組織から小組織へ 日本経済新聞社 2002.7 | |
| 2002年8月30日 Fri | #107 ４００１の願い |
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書店で手にとって、思わず購入。 先日の野口悠紀雄氏の「超整理日誌」のタイトルは「日本にも夢はあるはず」だったが、この本をパラパラと見れば、あなたも（わたしも）忘れていた夢を思い出すかもしれぬ。 原著は「the wish list」という14000の願いの書かれた本だが、向井千秋氏のまえがきによれば、アメリカの病院でお見舞い客のために見つけたらしい。 なるほど、入院中の人にはもってこいかもしれぬ。 後日、母が父の病室へ持っていったら、「置いていけ」といわれたので置いてきたとのこと。 最近構築中の新検索システムをテストしていて、この本のデータを見ていたら、同原著者による別の訳本が出ていた。当社のシステム上では、原著者でも典拠コントロール（人名データベースのこと）がなされているので、おなじ原著者で検索できたわけだ。 ただし、bk1では（当該本が絶版のためか、あるいは、あちらの本では「キッパー」となっていたためか）検索できなかった。 アマゾンと紀伊国屋では、検索可能だった。 もう１冊の訳本は「14,000 Things to Be Happy About」という（似たような）本だが、それを有名(?)な歌手が翻訳していたことが判明。 さて、誰でしょう？ バーバラ・アン・キプファー著 向井千秋・向井万起男共訳 ４００１の願い 文芸春秋 2002.5 |
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| 2002年8月30日 Fri | （記録） |
| K氏と（ひさびさにｅ氏とも）飲んだが、電車は遅れなかった。 | |
| 2002年8月31日 Sat | #108 顔のない男 |
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北森 鴻著 顔のない男 文芸春秋 2000.10 |
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| 2002年8月31日 Sat | 春の日は過ぎゆく |
 一人で観てよかった。渋谷単館公開ののちに、31日より大森単館公開。幸いレイトショーなので、土曜出勤の帰りに見てみた。 （見たい映画ってどうして見るところを選ぶのでしょうか。） 決して、こころ温まるドラマではないし、ハッピーエンドにならない恋愛映画というのは、韓国映画の特長やもしれぬ。 純粋な男。重荷に思う女。男女の会話がほとんどないのも気にかかる。苦悩する男の視点中心に描かれており、いつまでたっても女の気持ちはわからない…。 何故一人で観てよかったかと問われれば、それは、そこに「自分」を見たからやもしれぬ。見終わった後の、アンニュイな気分といったら… ただ、こういう女性はどう？どうなの？ と問うて見たい。女性がこの映画を見たら、まったく異なる感想だろうと思うし、それをぜひ聞いてみたいと真剣に思う。どなたでも、この映画を見られたかたは、感想を聞かせていただけるとうれしい。もう一度みてもよいので、一緒に見に行ってもよかとです。 それにしても、イ・ヨンエ（ＪＳＡの調査官役）の微笑みは悪魔的ですらある。どんな仕打ちをうけてもその笑顔には参ってしまう。絶対に近づきたくはないねえ… 春の日は過ぎゆく オフィシャル （後日加筆） いや、その悪魔的な微笑みの内側に、さわろうとしただけで壊れそうな危うさが隠れているということは、今の私にならわかる。それは作中の男には（その若さゆえに？）わかりえないのかもしれない。 今の私ならば、その危うさまでものすべてを引き受けて、包んであげることができるかも知れないとは思う。思うだけ。きっと壊してしまうのだろうけれど。 |
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