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* 2007年10月1日 Mon #157 ハードボイルド・エッグ |
| ★★▲☆☆ |
* 2007年10月2日 Tue #158 ノーフォールト |
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★★★★☆ （読め度：この国の医療制度について関心のある人に。医療訴訟、周産期医療、それから少子化問題に関心のある人に。妊婦搬送問題について考えたり意見を言ったりする人に。産科の実態について知りたい人に。法曹の人にも。） 産科医が止むに止まれぬ思いで筆を執った小説です。ですから小説としての評価をするべきではなく、現状を伝えるルポルタージュとして評価すべきです。その点では、産科の実情、特に出産時の手術などについては克明に描写されています。 作家は、２年前からこの小説の構想をあたためていた、と「あとがき」で記しています。折りしも、妊婦搬送問題や、産科をやめる病院が出るなど、さまざまな問題が今年になって急浮上しており、間に合わなかったともいえますが、機を見て出されたともいえましょう。 小説は、分娩時の手術後の容態が思わしくなく母体死亡になってしまう事例から、医療裁判になってしまう、というケースを中心に進められていきます。本書のタイトル「ノーフォールト」は「過失はない」という意味であります。医師に過失はなかったのに、なぜ裁判で裁かれなければならないのか。訴訟の場に引きずり出されることによって、医療現場の士気の低下は避けられず、また、医学的に是とされる治療判断も訴訟的に否であれば採られなくなるという悪影響を及ぼすこと、さらに、医師を目指そうという人材が敬遠することなどから、医療現場の崩壊を招こうとしている現状が、登場人物各人をとおして語られます。 作家は、小説を通して、医療賠償制度の提案をしています。この制度は、『医療崩壊 「立ち去り型サボタージュ」とは何か』で、示されているものと同等のもののようです。 産科の問題がクローズアップされる中、こうした医師からの小説という声を通して、現状を打破する改革がなされることを願って止みません。 さて、医療事故の実数は減少しているにもかかわらず、医療裁判が増加している事実は何を指し示しているのでしょう。私の見立ては、「死」を受け入れる場所の喪失にあるのではと思います。この国の人は、すべからくして「病院」で死ぬようになってしまいました。人間の「死」を受け入れるには、相当な心への衝撃を避けることは出来ません。昔であればそうして衝撃は地縁血縁共同体で補われていたのかも知れません。しかし、現代の「死」は病院でもってしか表出せず、そこには「医師」という人が必ずや介在している。身内の死の衝撃を、その医師に対して、訴訟という形でぶつけてしまう心理というのがあるのやも知れません。 すべからく人が病院で死ぬようになった社会は、歓迎すべき社会だと思います。ですが、死を受け入れる場所として、その刃を医師に向けるのはやはり誤っていましょう。この国が抱えているさまざまな問題は、なかなか解決策が見出されないものですが、この医療訴訟の増加という問題に関しては、「医療賠償制度」という解が示されています。ならば、ぜひとも、そうした方向へ進んでいってもらいたいものです。 ＊久しぶりに長く書いたので、ｂｋ１の書評に投稿してみたところ、採用されました。 オンライン書店ビーケーワン：ノーフォールト「妊婦搬送問題について考えたり意見を言ったりする人に。」 |
* 2007年10月3日 Wed 首都高の距離別料金に関して |
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猪瀬直樹氏が、首都高の料金改定案についての記事を書いています。 |
* 2007年10月4日 Thu #159 「結婚式教会」の誕生 |
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「教会は人によりてなれるものと思わず、神によりてなれるものと信ずべし」 教会で唱和する言葉の一節です。キリスト教においては、「教会」とは建物のことではなく、神に連なる人々の「集まり」のことを指します。 ですから、人の集まりを前提としない建物のことを「教会」と呼ぶこと自体が語義矛盾なのであります。 さて、本書は、わが国において近年、そこかしこに登場している「結婚式」のための建物について取り上げています。それはヨーロッパの教会のようなモチーフを取り入れた建物です。筆者らはこの建物について「結婚式教会」と名づけ、スポットを当てました。言われてみると、あちらこちらにそうした建物があることを思い出します。私が近年招待された結婚式も、こうした建物で行われたものが多かったです。こうして紹介されない限り、これらの建物群を認識することは無かったわけですから、まず、対象として取り上げたことを評価したいと思います。 本書では、中京圏と中国地方において、これら建物群の紹介をしています。また、結婚情報サイトの調査を通して、建物群の分析をしています。残念なのは、写真が小さく、なかなか建物の紹介になっていないことでしょう。もしかしたら、数年でこれらの建物がなくなってしまうかもしれないことを考えたら、大きな写真で記録しておかれたらと思います。 ＊ ＊ ＊ 思いつく限りで、横浜周辺のこれら建物群を挙げてみた。わー、けっこうあるなあ。 みなとみらい アートグレイス・ポートサイドヴィラ ベイサイド迎賓館・ベイサイドガーデンクラブ 新横浜 アクアテラス迎賓館 元町 山手迎賓館 馬車道 Casa d' Angela 中華街 ザ クラブ オブ エクセレント コースト 元町異人館 野毛坂 セントジェームスクラブ迎賓館 ＊ ＊ ＊ メモ 軽井沢：Ｗ・Ｍ・ヴォーリズによる軽井沢集会堂(1927 S2)、アントニン・レイモンドによる聖パウロ教会(1935 S10) ヴォーリズ：大阪、日本基督教団大阪教会(1922 T11)。 鎌倉教会(1926 T15)：吉武長一。 |
* 2007年10月5日 Fri #160 大東京の地下鉄道９９の謎 |
| 禍々しい。 |
* 2007年10月6日 Sat #161 新スケープ 都市の異風景 |
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…以降、…が…で示したのは、法規的な条件を即物的に反映させたり、アパートの慣習的な要素を取り込んだりというように、建築のコンテクストを問題にすることによって、風景の「深層」を浮かび上がらせるというアプローチだった。(p.82より引用。適宜引用者省略。) 建築家の不思議なところは、建物を建てるという技術的な行為に加えて、いつのまにかこうした、ランドスケープ～風景～人間～哲学みたいな流れの考えを明らかにする行為をとっているところが不思議なところで、さらに彼らはそうした考えを内包しているということ自体について、それが建築家のシゴトのうちだと暗黙のうちに了解しているところも不思議に思う。 そこんところが土木屋と違うところで、土木屋は、純粋に構造物を構築する技術論より外側へはなかなか出て行こうとしない。一部に都市計画を論ずる分野がそれに近いものがあるが、その領域は、実は、どちらかというと建築家に属するもののように了解されていると思う。 思想を内包する建築という領域と、思想をもたない土木という領域の違いについて、いつも私は興味深く思う。 メモ（後で調べる）：篠原一男「ランダム・カオス」、伊東豊雄「皮膜」、シーラカンス「桜台アパートメント」 |
* 2007年10月6日 Sat 首都高 平日も距離別割引！／横浜公園出口新設！ |
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現在、休日は「日曜祝日距離別割引社会実験」として、距離によって差がある料金体系になっているが、11月から平日のオフピーク時と夜間も同じような距離別割引を導入するそうだ。11月１日から、08年１月末までの予定。（日曜祝日は、08年３月末までの予定だったはず） 距離別割引社会実験を平日も実施します：プレスリリース(平成19年10月5日)/首都高速道路株式会社 ＊ ＊ ＊  湾岸線の石川町ジャンクション付近から、スタジアムの前に降りる出口が目下工事中だが、その開通が11月21日に決まった。仮称石川町出口として工事がされていたが、正式名は「横浜公園」出口にするらしい。現状の横浜公園出入口は横羽線の東京方面にしか向いていないので、新たな方向の出口がついた格好だ。 一般道に下りるところは現状の横浜公園出入口に近いので、名前に異論はないが、「石川町」出口にしなかったのは将来の距離別料金を見越してのことに違いない。（横浜公園としておけば、石川町入口から乗ったときの料金とは別の料金をとることができよう） 写真はスタジアム前交差点を９月２日撮影。関内地区とはよく言うが、「関外」と書かれるのはめずらしい。 平成19年11月21日（水）「横浜公園出口」開通：プレスリリース(平成19年9月26日)/首都高速道路株式会社 |
* 2007年10月7日 Sun 第１主日 |
 聖餐式。役員会。秋晴れのよい一日。
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* 2007年10月7日 Sun のぞみまんじゅう |
 妹が名古屋へ行ってきたそうだ。お土産の のぞみまんじゅう。Ｎ７００系。パッケージ外側もそうだが、中も凝っている。マウスオーバーで画像が変わります。 |
* 2007年10月10日 Wed #162 横浜港の七不思議 |
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象の鼻・大桟橋・新港埠頭 ★★★★☆ |
* 2007年10月12日 Fri #163 ＲＯＵＴＥ１３４ |
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★★★★☆ |
* 2007年10月13日 Sat #164 それでも自転車に乗り続ける７つの理由 |
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★★★☆☆ 現在、自転車は「例外的に」歩道上を通行できるのであるが、それを、多くの道路で歩道を通行すべし、にしてしまおうという道路交通法の改正案が提示されたのだが、それに対して、大きな反対のムーブメントを起こし、事実上の撤回へこぎつけた一連の経緯が書かれている。 |
* 2007年10月14日 Sun 第二主日 |
 曇天。入院されていた方が元気にいらっしゃって喜ぶ。なんでも発症後すぐに高熱で意識不明に陥り救急車で搬送。ご主人がいらっしゃらなかったらどうなっていたことか、とおっしゃった。＊ ＊ ＊ ルカによる福音書 10章38節以下
38：…マルタという女が、イエスを家に迎え入れた。 39：彼女にはマリアという姉妹がいた。 （中釈：マルタはもてなしのために立ち働いていた。それに対して） マリアは主の足もとに座って、その話に聞き入っていた。 （中釈：マルタはマリアが働かないことを指摘したが、） 41：主はお答えになった。「マルタ、マルタ、あなたは多くのことに思い悩み、心を乱している。 42：しかし、必要なことはただ一つだけである。マリアは良い方を選んだ。それを取り上げてはならない。」 |
* 2007年10月14日 Sun 日曜日 １／４ 踊場駅 |
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予定が目白押しの日曜日。 まずは踊場駅。 戸塚区汲沢の一角は、踊場と言われた地域。夜な夜な猫が踊りを踊っていたという話から名がついたらしい。いまは地下鉄の踊場駅があるが、駅のそこかしこに、猫が踊って(!?)いる。   駅入り口の上にも。／階段の踊場の天井にも。  階段の手すりにも。  ん？ 猫の目！？／そういえば、入り口の外観も猫耳のような気が… 踊場駅に踊場はいくつあるでしょう。なんて問題が出たりして。 戸塚10:45→10:47踊場 |
* 2007年10月14日 Sun 日曜日 ２／４ 国立新美術館 |
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国立新美術館。これまで上野の都美術館での公募展は、こちらでやるようになった。というか、そのための美術館なんですってね。 展示スペースに奥ゆきが生まれてよかったと思います。  外観。 吹き抜けに突き出た空間。先日亡くなった黒川紀章氏の設計です。＊ちょうど弊社で「フェルメール」展とのタイアップ中なのですが、そちらは見ずに… フェルメール《牛乳を注ぐ女》とオランダ風俗画展 招待券・ギフト券プレゼントキャンペーン：オンライン書店ビーケーワン 踊場12:39→12:42戸塚12:49→13:22新橋13:24→13:26有楽町→日比谷13:35→13:42乃木坂 ＊ＪＲの車内放送で、今日オープンの鉄道博物館が混雑のため入場中止との案内があった。7000人が並んでいると言っていた。 |
* 2007年10月14日 Sun 日曜日 ３／４ 中央区プラネタリウム |
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中央区築地というか、明石町に「タイムドーム明石」というプラネタリウムがある。 旧友、Ｋ氏・ｅ氏（最近飲むのもご無沙汰です）、Ｎ氏とｙ氏と久しぶりに集まる。 プラネタリウム上映用に編集された、アニメ「プラネテス」を鑑賞。いい話だ。というか、アニメをプラネタリウムで見るというのも面白い。ついでに（で申し訳ないが）プラネタリウムというのも何年ぶりだろうか。 新橋駅前で旧交をあたためる。  六本木15:02→15:15築地 |
* 2007年10月14日 Sun 日曜日 ４／４ お誕生日会 |
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いつもの桜木町で、コンセールルミエール主催の、Ｚ氏のお誕生日会飲み会。 ９日に誕生日を迎えたＺ氏を祝う。おたんじょうびおめでとうございます。   新橋19:12→19:49桜木町 それにしてもよく歩いた一日でした。 |
* 2007年10月15日 Mon #165 １ポンドの悲しみ |
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★★★☆☆ 石田衣良って、恋愛小説が上手な作家だとは、気づかなかった。 |
* 2007年10月19日 Fri 野毛じゃない野毛飲み会 |
| 妙蓮寺駅前にて。焼き鳥ウマー |
* 2007年10月20日 Sat #166 最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか |
* 2007年10月20日 Sat アントニン＆ノエミ・レーモンド展 |
 神奈川県立近代美術館鎌倉。 会期末で来場者が多かった故かもしれないが、展示の訴求力に欠ける気がした。展示スペースのゆとりのなさ（建物が時代的？）ゆえかもしれない。もしかしたら、美術館による建築家展を多く見すぎているのかもしれない。 横浜市内のアントニン・レーモンドによる建築物は、不二家、エリスマン邸、フェリス女学院10号館(旧ライジングサン石油会社社宅)。 |
* 2007年10月21日 Sun 第三主日 |
 司会。の予定だったつもりだが、違ったみたい。
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* 2007年10月23日 Tue #167 本を売る現場でなにが起こっているのか！？ |
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★★▲☆☆ 複数のライターが、書店をはじめとする書籍の販売現場を取材したものをまとめたもの。現場取材をまとめただけで、分析的視点が一切ない。 ｂｋ１もかなりの紙数で登場。これだけ一般の書籍にとりあげられたことは初めてではないかな。広報氏の話したことがすべて書かれたという感じである。 |
* 2007年10月25日 Thu #168 人口学への招待 少子・高齢化はどこまで解明されたか |
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★★★☆☆ 人口学という学問を、平易に簡単に伝えている。すぐれた入門書といえる。 |
* 2007年10月28日 Sun [司書課程]資料組織概論 筆記試験 |
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先月、レポートを出したので、受験。しかし、レポートを出した後は、次の科目のレポートのことについて考えているので、筆記試験の科目と並行するのは大変だ。 (1)書誌階層とそれを構成する各書誌単位とは何か，またそれを目録記述において明確にすることでどのような利点があるか，具体例を挙げて分かりやすく説明せよ． 資料組織概論は、仕事柄ちゃんと出来なければなりません。少なくとも及第点はもらえそう。(2)用語 ①タイトル関連情報 ②BT，NT（シソーラスの） それにしても、最近の小田急の乗りにくいことよ。相模大野止まりに乗って、次に来るのが町田止まりって、どういうこと？ |
* 2007年10月28日 Sun #169 ＴＯＫＹＯ図書館日和 |
| そうなんだ。世の中には、公共図書館でない図書館がたくさんあるのだ。うーむ。 |
* 2007年10月30日 Tue #170 日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか |
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★★★★☆ （読んでほしい人：今を生きる人みんなに） 長生きしたい。みんなそう思っている。でもそれって、ただ生きてりゃいいってコトじゃない。長生きして、なにかをしたいってことにちがいない。 「そのしたいこと」って、ホントに出来ると思ってるのか、今一度考えてみたい。たとえば、定年後はたくさん旅行したい、って、足腰が今と同じくらい動くってことが前提だ。本をたくさん読むぞって思っていたって、目がちゃんと見えて、ボケていないアタマがあってこそだ。 長生きしたいって言うけれど、それって「健康で」かつ「長生き」ってことだ。でも、人は老いる。老いるというのは健康から遠ざかることだ。歩けなくなっても、目が見えなくなっても、ボケちゃっても、長生きしたい？わけじゃないよね。「老いて」かつ「長生き」を、ホントにしたいのか？ 歩けなくなっても、視力が衰えても、寝たきりになっても、人はなかなか死ねません。医療が高度に発展したので、そう簡単には死ねなくなりました。でも、生きて○○がしたい、ということをかなえるほどまでには、医療は老いを直してくれません。 著者の久坂部氏はこれまで、医療の分野を舞台として、エキセントリックともいえるほど過激な小説を書かれています。『廃用身（文庫）』では脳疾患により麻痺して、動かなくなってしまった上肢や下肢を切り取ってしまえ、という医師を登場させています。また『破裂』では、一時的に心臓を丈夫にする薬を普及させるが、実はその薬は急性心臓麻痺を引き起こすのだ、という題材を持ってきています。これまで、著者の作品を読んで、提示されている世界は、著者がかくあるべきと提示しているのか、それともアンチテーゼとして提示しているのか、どちらかよくわからないとことがありました。 本書はそんな著者によるノンフィクションですが、こうして死ねない医療の現実を提示されてみると、医療の発展とＱＯＬの向上をどう結びつけるのか、という一貫したテーマが垣間見えてきます。どんなに医療が発展しても「○○がしたい」を叶えられなければ仕方ない、生活の質（Quolity Of Life）が向上しなければしょうがないじゃないかと、小説を通して訴えているのだとようやく得心したものです。 とおして考えてみると、やはり、人は生きすぎているのではないかと思わずにはいられません。 医療はどうやって人を生かすか、ということを考える時代から、そろそろ、どうやって人を死なすか、について考える時代になっているのだと、真剣に思います。 平均寿命、にとらわれずに、平均健康寿命を前提に、人生を考えなければならん、とまじめに考えさせられました。 ＊追記：ｂｋ１の書評に投稿し、採用されました。オンライン書店ビーケーワン：日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか 「人を生かす医療から、人を死なす医療という時代へ」 |
